トレイルランニング:リカバリー方法

トレイルランニング:リカバリー方法

目次
トレイルランニングの戦略の立て方 読む トレイルランニング:リカバリー方法

ロングランニング、ヒルランニングセッション、トレイルイベント後のリカバリーにおすすめの方法をご紹介します。どんな距離でも、走った後のリカバリーを習慣化することは重要です!

トレイルを走り終えて、大自然を満喫しながら脚を鍛え上げた気分で帰宅、ここからはリカバリーの時間です!実は、トレイルランニングを根気よく続けたい、パフォーマンスを向上させたい、怪我を避けたい、あるいは単に体の調子を良くしたいと思うなら、リカバリーのための時間を取ることが不可欠なのです。

ロングランニング、ヒルランニングセッション、トレイルイベント後のリカバリーにおすすめの方法をご紹介します。どんな距離でも、走った後のリカバリーを習慣化することは重要です!

ロングランニング後のリカバリー方法

トレイルランニングで最も負荷がかかる体の部位は、太もも、おしり、ふくらはぎ、腰、足、そして腱(アキレス腱と膝蓋腱)です。

それぞれの部位を、どのような方法で回復させればよいか見ていきましょう。

A. 太もも、ふくらはぎ

太ももとふくらはぎは、同じ方法で回復させることが可能です。マッサージをすると、筋肉がほぐれ、幸福感が得られます。クリームやマッサージオイル、セルフマッサージ用のアイテムを使うとよいでしょう:

・マッサージローラー(ソフトまたはハード):ご自身の体重を使って深部までマッサージできます。

・マッサージスティック:それぞれの部位ごとに、お好みの圧の強さに調節するのに最適です。

・マッサージボール:特にふくらはぎの痛む部分に有効です。

・マッサージワンド:振動させることができます。

・パーカッションマッサージャー:痛む箇所に当てて使用します。


1.冷やす:湿布を貼る、もしくは凍りそうなほど冷たい水に脚を入れると、コリをほぐせます。 膝や足首の痛みにも有効です。

2.電気刺激:筋肉を楽にほぐすことができます。

3.圧迫:特にふくらはぎには、ランニング後に着圧ソックスを1~1時間半または2時間程度着用します。これにより静脈還流(血流)が促進され、痛みが緩和されます。

4.ストレッチ:筋肉をほぐします(15~20秒ずつ、丁寧にやさしく伸ばしてください) 


B. おしり

1.マッサージ:硬いマッサージローラーや柔らかいマッサージローラー、または振動マッサージローラーを使って筋肉をほぐします。また、マッサージボールを使えば、筋肉が緊張している部分を集中的にほぐすことができます。

2.ストレッチ:床の上でも椅子に座ってもできます。

C. 腰

マッサージに使えるもの:
・背中全体をマッサージするマッサージローラー
・傍脊柱筋をマッサージするデュアルマッサージボール
・背中の細かい部分を重点的にマッサージするマッサージスティック

1.ストレッチ
2.温める:筋肉がほぐれます。
3.電気刺激


D. アキレス腱と膝蓋腱

ストレッチ:ふくらはぎのストレッチでアキレス腱が伸びます。

冷やす:冷湿布やAptonia(アプトニア)のリラクゼーションジェルがオススメです。アキレス腱や膝蓋腱の痛みを和らげるのに効果的です。

最後に、これらのリカバリー方法とともに、忘れてはいけない重要な要素が2つあります。栄養と睡眠です。体が回復し、次のセッションを最高の状態で始められるよう、質の良い睡眠をとるようにしましょう。
また、十分な栄養と水分補給も心がけてください。

ヒルランニングセッション後のリカバリー方法

ヒルランニングでは、上り坂と下り坂で鍛えられる筋肉が異なります。

上り坂を走る場合、走り方によって使われる筋肉が異なり、大臀筋とハムストリングス、または大腿四頭筋とふくらはぎが鍛えられます。
下り坂を走るときは、膝と足首の関節と腱に負担がかかります。

上記の中から自分に合った方法でリカバリーの方法を構築・調整してみてください。最も酷使した筋肉をほぐし、必要であれば関節の痛みを軽減することが目標です。

トレイルランニング後のリカバリー方法

どのような距離を走るにせよ、走った後のリカバリーを忘れてはなりません。上記でおすすめした方法を参考にやってみてください。ただし、リカバリーにどれくらいの時間をかけるかは、個々のフィットネスレベルによって異なることを理解しておくことが大切です。ウルトラトレイルランニングに慣れている方なら、回復も早いでしょう。しかし、20キロや30キロのトレイルランニングを走る方で、長距離にあまり慣れていない場合、回復に数週間かかることもあります。

ここでは、走る距離に関係なく簡単にできるリカバリールーティンを紹介します:

10~15°Cの水に10~15分つかると、体のコリがほぐれます。体温を下げる効果もあるので、ランニングセッションが長く、運動強度が高かった場合、あるいはとても暑い中で走った場合にも最適です。主に回復が必要なのは脚なので、全身でつかる必要はありません。浴槽でもいいですし、下半身が入るちょうどいい大きさのものも代用してもかまいません。
また、効果は少し落ちてしまいますが、脚やふくらはぎに冷たいシャワーを当てるのも手軽でよいスタートになります。

セルフマッサージは気持ちがいいですが、長時間走った後は筋肉がかなり敏感になっていることも多いです。そんなときは、マッサージローラーよりもマッサージスティックのほうが体にやさしいかもしれません。ふくらはぎ、大腿四頭筋、ハムストリングス、TFL(大腿筋膜張筋)などに使えます。ニーズに合わせて使い、気持ちよさを基準に圧力を調節してください。

マッサージボールで足のアーチをマッサージすると、その部分の筋肉の弾力性を少し回復させることもできます。

・帰宅時に着圧ソックスを履くと、炎症やコリ、筋けいれんを抑えることができます。これはかなり効果的です。ただ、体を長時間動かせない場合は、ふくらはぎに電気治療を施したほうがよいかもしれません。

温浴(または銭湯)(次のセッションまでに時間がある場合。心理的回復につながります。)

自宅(またはホテルなど)に戻ったら、温かい風呂に入ったり、銭湯やサウナに行ったりするのも効果的です。身体的な回復という点では、その効果はごくわずかですが、精神的な回復に時間を使うことは重要です。長いレースの後、特にそのレースが今シーズンの主な目標であった場合や、その年の最後のレースであった場合には、心にもご褒美をあたえましょう。

もちろん、質の良い睡眠、栄養補給、水分補給は必須ですが、プラスで温欲などをすることで効果を最大限にすることができます。

リカバリーしながら楽しむことも大切!

目安として、1年に1つ、あるいは2つか3つの目標を立てましょう。また、トレーニングセッションの合間のリカバリーも重要ですが、レースを終えたら楽しむことも大切です!次のゴールまで数週間ほど余裕を持たせ、自分をいたわり、楽しむための時間を少し取りましょう!これは自分へのご褒美であり、残りのシーズンを頑張るうえで精神的な助けにもなります!


サウナに行ったり、マッサージを受けたり、「リカバリービール」を飲んだりしても、次の目標達成に悪影響はありません。十分な栄養と水分を補給し、蓄えを作っておくことを忘れないようにしましょう。